年を重ねると、体などと同じように腸も老化して、働きも鈍くなってくるため、腸の病気も起こりやすくなります。
高齢者が最も注意するべきことは、他のがん同様に高齢者に発症しやすい腸の病気「大腸がん」です。
また、「大腸ポリープ」も加齢が原因でなります。
さらに、高齢者にとても強い症状が現れる病気が「虚血性腸炎」と「大腸憩室炎」です。
症状が重くなると、緊急手術が必要になる場合があります。
そのため、症状が重くならないうちに自覚症状が現れたら、早く医療機関を受診することが重要です。
虚血性腸炎とは、腸の血液の流れが悪くなり、大腸の粘膜が炎症を起こし「むくみ」「ただれ」「潰瘍」などの症状が現れる病気です。
「激しい腹痛」「吐き気」「嘔吐」「出血を伴った下痢」「血便」などの自覚症状が現れてきます。
虚血性腸炎の多くは、「動脈硬化」「便秘」などが原因で起こります。
動脈硬化とは、腸の血管壁にコレステロールがたまり、血管の内側を狭くさせて、血液の流れを悪くさせる病気です。
腸の周りには、腸の細胞に栄養や酵素を運ぶための動脈があります。
その動脈に、動脈硬化やけいれんが起こると、末梢の血液の流れが悪くなり、大腸は酸素不足になります。
そして、粘膜に炎症を起こします。
高齢者に虚血性腸炎が多く見られるのも、加齢とともに動脈硬化へ進行しやすくなるからです。
動脈硬化を引き起こす原因の「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」などの人も虚血性腸炎になりやすいともいえます。
また、便秘によって虚血性腸炎になる場合は、便秘によって大腸の内部の圧力があがることで、末梢の動脈が細くなり、血液中の酸素不足が起こり、大腸の粘膜に炎症が起きます。
高齢者は、便秘になりやすいため、虚血性腸炎を引き起こしやすいです。
また、若年の人でも便秘がちの人は、虚血性腸炎になりやすいので注意が必要です。