2008年4月

虚血性腸炎とは

年を重ねると、体などと同じように腸も老化して、働きも鈍くなってくるため、腸の病気も起こりやすくなります。
高齢者が最も注意するべきことは、他のがん同様に高齢者に発症しやすい腸の病気「大腸がん」です。
また、「大腸ポリープ」も加齢が原因でなります。
さらに、高齢者にとても強い症状が現れる病気が「虚血性腸炎」と「大腸憩室炎」です。
症状が重くなると、緊急手術が必要になる場合があります。
そのため、症状が重くならないうちに自覚症状が現れたら、早く医療機関を受診することが重要です。

虚血性腸炎とは、腸の血液の流れが悪くなり、大腸の粘膜が炎症を起こし「むくみ」「ただれ」「潰瘍」などの症状が現れる病気です。
「激しい腹痛」「吐き気」「嘔吐」「出血を伴った下痢」「血便」などの自覚症状が現れてきます。
虚血性腸炎の多くは、「動脈硬化」「便秘」などが原因で起こります。
動脈硬化とは、腸の血管壁にコレステロールがたまり、血管の内側を狭くさせて、血液の流れを悪くさせる病気です。

腸の周りには、腸の細胞に栄養や酵素を運ぶための動脈があります。
その動脈に、動脈硬化やけいれんが起こると、末梢の血液の流れが悪くなり、大腸は酸素不足になります。
そして、粘膜に炎症を起こします。
高齢者に虚血性腸炎が多く見られるのも、加齢とともに動脈硬化へ進行しやすくなるからです。
動脈硬化を引き起こす原因の「高血圧」「高脂血症」「糖尿病」などの人も虚血性腸炎になりやすいともいえます。

また、便秘によって虚血性腸炎になる場合は、便秘によって大腸の内部の圧力があがることで、末梢の動脈が細くなり、血液中の酸素不足が起こり、大腸の粘膜に炎症が起きます。
高齢者は、便秘になりやすいため、虚血性腸炎を引き起こしやすいです。
また、若年の人でも便秘がちの人は、虚血性腸炎になりやすいので注意が必要です。

Posted by banrai | 2008年4月28日 14:01 |

虚血性腸炎の診断と治療

<虚血性腸炎の診断>
急に激痛を伴う腹痛が起きた場合は、消化器内科などを受診することをおすすめします。
問診では、「症状」と「高血圧などの虚血性腸炎が起こりやすい原因の有無」を確認します。
そして、血液検査も行い、炎症や貧血の有無なども調べます。
さらに、「大腸内視鏡検査」を行い、病変などを確認します。
その上で、虚血性腸炎なのかどうかの診断をします。

<虚血性腸炎の治療>
腸を安静に保つために、1?2日間ほど絶食します。
それと同時に、点滴で水分や栄養を補給します。
症状によって、外来治療もしくは入院治療を行います。
通常は、2?3日から一週間ほど点滴をします。
すると、血流が改善されて、腹痛や炎症も治まっていきます。
ただし、「大腸に孔が開いている」「潰瘍によって大腸が狭くなっている」場合などの重症のときは、手術が必要になることがあります。
大腸の病変している部分を切除してつなぎ合わせる「大腸切除術」を行います。
そして、大腸に孔が開いていて「腹膜炎」が伴う場合は、緊急手術を行います。

Posted by banrai | 2008年4月28日 14:01 |

大腸憩室炎とは

大腸憩室炎とは、憩室に炎症が起こる病気です。
憩室とは、大腸の壁が外側に押されできた数mmのくぼみのことです。

大腸に憩室ができる要因の1つに加齢があります。
高年齢になると、大腸の壁が衰えてしまうことがあります。
大腸の中をガスや便が通るときの圧力によって、大腸の壁の衰えた部分が押し出され憩室ができます。
憩室がたくさんできることもあります。
憩室だけがある場合は、ほとんど問題はありません。

しかし、憩室に細菌などの感染があると、炎症を起こすことがあります。
感染は、憩室に便が入り込むことで起こる場合があります。
また、便秘の場合でも、腸にかかる圧力が高まり、大腸の壁が薄くなっている部分に憩室ができることがあり、炎症を起こしやすくなります。

自覚症状としては、「お腹の右下」「お腹の左下」辺りに急な痛みが現れます。
炎症がひどいときは、発熱することもあります。
そして、個人差がありますが、腹痛が繰り返し起こる場合もあります。

Posted by banrai | 2008年4月28日 14:00 |

大腸憩室炎の診断と治療

<大腸憩室炎の診断>
急に腹痛が起きたり、発熱があるときに、医療機関を受診すると、「問診」「血液検査」をします。
問診では、症状と便秘の有無などを聞きます。
血液検査では、炎症の有無などを調べます。
そして、血液検査の結果、炎症があまりひどくないときは、「大腸内視鏡検査」や「注腸造影検査」を行います。
このような検査をして憩室の部分や炎症の状態を調べます。
炎症がひどいときは、悪化する可能性があります。
そのため、「大腸内視鏡検査」や「注腸造影検査」はせずに、「CT検査」などを行います。

<大腸憩室炎の治療>
一般的に治療は、外来で行います。
治療で、炎症を抑制するために「抗菌薬」の内服薬や注射薬を使用します。
炎症がひどいときは、1日ほど絶食して、腸を安静にさせます。
通常2?3ほどで炎症は治まります。
抗菌薬は、1週間ほど使用します。
ただし、憩室に孔が完全に開いてしまい、腹膜炎が起こったときや膿が憩室にたまってしまったときなどは、緊急で手術を行います。

Posted by banrai | 2008年4月28日 14:00 |

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